酒田市 O様宅屋根リフォーム

新しい屋根で迎える新しい季節
施工期間
2018/02/19 〜 2018/02/26
施工種別
板金施工
説明風雪に覆われる庄内地方酒田市の冬。
とは言え、2月の中旬から下旬になるころには、
降雪の勢いにいささかの陰りが見られます。

屋根屋は、この時期、徐々に冬眠から覚め始めます。

「屋根をリフォームして、心機一転、来るべき新しい季節に臨みたい。」

そういったお客さんの希望に応えられるよう、降雪の間隙を縫って現場に出ます。

そんな季節に施行させていただいた、O様宅の屋根リフォームおよび雨樋交換の事例をご紹介いたします。


O様宅の屋根は、瓦棒葺きでした。
瓦棒と聞くと、「下地か何かに木の棒を用いた瓦屋根」のように聞こえますが、実は瓦屋根ではなく、金属屋根の工法を指します。
屋根の軒に向かって35~50cm程度の間隔で縦に棒のようなものが這っている屋根を、街中で見かけたことはありませんか?
そう、それが瓦棒葺きの屋根です。
鋼板と鋼板のジョイントが少なく、防水性がとても高いことがこの瓦棒葺きの特徴です。
然し、防水性が高くても、鋼板自体がサビてしまえば穴が開き、水がそこから入っていきます。

0様宅の屋根は穴が開くほどではありませんが、サビが広範囲に渡っていて、屋根塗装では対応できそうにありませんでした。
そのため、カバー工法で屋根のリフォームを行う運びとなりました。

カバー工法は、従来の屋根に、新しい屋根材を重ねて美観と機能を一新する工法です。
軽さに定評のある金属屋根だからこそ選択できる手段です。

0様と相談し、GL鋼板を重ねる屋根材に選定しました。GL鋼板は、非常にさびにくいため、金属屋根本来の丈夫さを長期にわたり維持することがきます。
色はコゲチャです。黒に近いため、格調高さを感じさせつつも、赤を若干含むことで温かみをも実現している、良いとこ取りな色です。


金属屋根葺きは、唐草(軒先を雨から守るための役物)の取り付けを最初に行います。
カバー工法の場合、軒先の出がこの、唐草の施工上邪魔になるので、一度取り払って、新しい屋根材に合わせて新規の物を取り付け直していきます。

唐草を取り付けたら、次は既存の屋根の上に、アスファルトルーフィングを敷いて水分の浸透を防ぐとともに、
既存の屋根材とこれから重ねるGL鋼板を絶縁し、電蝕を防止します。

次に屋根材を葺いていきます屋根材を瓦棒の間に嵌め込み、瓦棒部分にハゼを作って締め込んでいきます。

屋根の仕上げに、棟と呼ばれる屋根の頂点部分を鋼板で包みます。雨漏りの多くは、この棟部分への水の侵入により発生します。
いかなる方向から雨が吹き込んでも水が入っていかないように慎重に包んでいきます。

屋根が終わると、次は雨樋の取り付けです。
雨樋は、施工前の色と同じものを取り付けます。
金具はステンレスの物を使用します。ステンレスを使用すれば、サビて金具が劣化し、折れてしまうということはそうそうなくなります。

冬期のため、糊の乾きと水勾配に注意しながら、部材をつなげていき、水が意図した通り流れる道が出来たら完成です。

リフォームを終え、もうすぐ来る春がなんだか尚一層待ち遠しくなりました。

0様、この度は屋根リフォーム、雨樋交換をさせていただきありがとうございました!