酒田市 I様宅屋根リフォーム
次代につなぐ古き良き時代の平屋の歴史
施工期間
2017/08/30 〜 2017/10/20
説明『住む』ということを前提として存在する建物からは、時代やその地方独特の生活が見て取れます。
さらに、年月を重ねるにつれて、住む人の想いや生き方などもにじみ出てくるように思います。
今回は、そんな建物の代表の様な、酒田市の木造平屋の日本家屋の屋根を葺かせていただきました。
屋根の形は、平屋によく見られる『切妻屋根』です。
切妻屋根とは、屋根の頂点から地面に向かって軒先が2方向に伸びている、日本では一般的な屋根です。
施主のI様のもともとのご依頼は、『屋根の葺き替え(と雨どいの交換)』でした。
ただ、屋根の葺き替えは、既存の屋根材を取り除き、さらにそれを廃棄する費用がかかります。
また、施行中に雨が降ると雨漏りする可能性があるので、天気を見ながらの作業になり、結果として工期が延び延びになりがちです。
幸い、既存の屋根材がトタン(亜鉛メッキ鋼板)で、かつ目立った下地の痛みが見られなかったため、重ね葺き(屋根カバー工法/カバールーフ)という既存の屋根の上から、新しい金属屋根を被せて葺く工法での施工を提案しご了承いただきました。
重ね葺きの際は、既存の屋根の頂点の板金包み外しおよび軒先のカットから始まります。
屋根の下地の状態を慎重にチェックしながら不要部分を取り除いて行きます。
不要部分の取り除きが終わったら、通常の屋根葺きと同じように、ルーフィングを敷き、新しい屋根材をかぶせます。
新しい屋根材は以前と同じトタン…ではなくガルバリウム鋼板(GL鋼板)です。
ガルバリウム鋼板は、近年一般的な金属屋根材として普及した鋼板で、耐候性、耐食性においてトタンの数倍優れていると言われています。
酒田は港町なので、潮風によりトタンにサビが出るのが速いと言われていますが、ガルバリウム鋼板の場合、正しく取り付けることができれば、そう簡単にはサビません。
施工中、スズメバチの発生などの天災にも見舞われましたが、無事施工を完了することができました。
屋根リフォーム施工前は、長い年月の間家を雨風から守ってきたことで劣化が目立っていた屋根が、施工後は、見た目、機能ともに新築同様となりました。
これからも、この屋根が、古き良き時代の平屋を次代に繋いでいってくれることを願ってやみません。
I様この度はお仕事させていただき、ありがとうございました!