酒田市 Y宅外壁リフォーム
壁全体の印象が変わる部分リフォーム
施工期間
2018/03/26 〜 2018/03/28
説明唐突ですが、私たちの会社は、板金部門と塗装部門を有しています。
それゆえに、外壁リフォームに関する提案をする際、『張り』と『塗り』のどちらがふさわしい施工方法なのかを必ず議論します。
「素地は問題ないと思われるので、外壁の張り替えではなく、費用的に負担の小さい塗装リフォームをするべきだ。」
「いやいや、よく見ると水を吸っている部分があるので、中長期的に考えて張りをする方が間違い無い。」
など、費用対効果の観点から、お客様にとってより好ましい結果になる施工は何か、真剣に話し合います。
今回は、そんな話し合いの末、『塗り』ではなく『張り』での提案・施工を行った、酒田市Y様宅を事例として紹介させていただきます。
Y様宅の外壁はラスモルタル作りの弾性塗料仕上げでした。
元々は、全体がホワイトだったものを、ベランダ下のパラペット周りのみ5~6年前に業者に頼みブラウンに塗装したそうです。
その塗装部分の剥が気になるので再塗装してほしいというのが元々のご依頼でした。
現場にて確認したところ、剥がれの原因は弾性の塗料の上に、弾性の無い塗料を使用して塗装をかけたことでした。
明らかに塗装業者の塗料選定ミスです。
対応方法を検討した結果、
・ 既存の外壁の素地を調整するのに手間がかかり費用がかさむこと。
・ 現状の壁面素地の調整作業でゴミが大量に飛散し近隣に迷惑をかけてしまう可能性があること。
・ 塗装したとしても壁面の現状から考えて、美しい仕上がりにならないこと。
という3点の理由から、『塗り』ではなくモルタルの上へのサイディングの『重ね張り』を提案をさせていただいたところ、Y様からご了承いただけたため、早急に調整をして、施工を開始しました。
まずは、パラペットの裏部分から施工を開始します。
パラペットの裏は、塗膜の劣化により水が浸透し、部分的に崩れが生じていました。
断面修復材を充填して塗装をかけてもまた同じように崩れて行く未来が見えます。
それではリフォームをする意味が無いので、一面をガルバリウム鋼板で包み、崩れが発生しないようにします。
次にパラペットの下がり見切りを取り付けます。
見切りをつけると施工部にカッコが付きます。そして何より、パラペット裏への雨水の浸透を防止できます。
見落とされがちですが、実は大事な役物なのです。
パラペット裏が終わると、次はパラペット側面です。
防水シートで覆った上で、アイジー工業製の金属サイディングを張っていきます。
金属サイディングは軽いので、モルタルへの重ね張りをするにふさわしい材料と言えます。
尚、張り付けの前に、ハット型に加工した鋼板を壁面に渡しておきます。
このハット型鋼板が生む既存外壁と金属サイディングの間のスペースにより、換気不良による内部結露を防ぐことができます。
最後に、細かい部分にコーキングを打ち、施工完了です。
そこにあったのは、まるで壁面全体を張り替えたような上品で美しい外壁でした。
部分的な外壁リフォームで家全体の印象が変わるケースは多々ありますが、ここまで来ると圧巻です。
Y様にも喜んでいただけたようで、外壁屋としてうれしい限りです!
Y様、この度は外壁リフォームをさせていただきありがとうございました!