酒田市SI様宅稲倉外壁リフォーム
海の近くの清楚な稲倉
施工期間
2019/01/08 〜 2019/01/30
説明雪が降る季節になると、外の仕事は減りますが、なくなることはほぼありません。
雪が降ってもできて、かつ冬季にも需要がある工事も多く存在しています。
今回は、そういった冬季でも行える工事の一つである、
カバー工法による外壁補修を行った酒田市SI様の稲倉改修工事を事例として紹介いたします。
外壁のカバー工法とは、既存の外壁の上から下地を取付け、
さらにその上に新規の金属系サイディングを重ねて張る、外壁リフォームの手法です。
御存じの通り、酒田市や鶴岡市、遊佐町を含む庄内地方一帯は、沿岸部に位置しているため錆びという概念とは無縁の窯業系サイディングがこれまで主流でした。
しかし、最近では製品としての質が向上し錆びにくくなった金属系サイディングが、その扱いやすさも相まってはっきりとその存在感を示し始めていて、金属系サイディングを用いたカバー工法というリフォーム手法もまた同時に、外壁リフォームを行う際の一般的な選択肢として業界内で認知されるようになりました。
というわけでまずは下地調整から状況を開始します。
稲倉は既存壁面が木材で、昔ながらの緻密で繊細な大工仕事で設えられています。
面として捉えた場合、凹凸が激しいため、壁面が均一になるように、要所要所で寸法の違う木材を使用し、出張りが均等になるように張りつけ面を整えていきます。
外壁の役物(外壁の端部に配置する見切り等の副部材の総称)も同様に既存の壁面に合せて、オーダーメイドでガルバリウム鋼板の平板から自社で加工・作成し取り付けます。
アイジーなどのメーカーが用意している役物も存在していますが、使用できる箇所と使用できない箇所があるので、状況に応じて使い分けていきます。
役物取り付けが終わると、いよいよ外壁を張っていく作業になります。
今回の施工対象は稲倉です。
由緒正しい古き良き倉を、今の情緒を残したまま、モダンにすることができる外壁材はどれかという観点から外壁選びを進めます。
外壁材として施主様がお選びになったのは、アイジー工業のNF-ファブリックラインでした。生地繊維のような紋様が特徴の外壁材で、和の雰囲気を残すという意味ではベストな柄に思える素敵なチョイスだと感じました。
外壁張りは緻密ではありますが、下地および役物の取付けがうまくいっていれば、意外とすんなりと行く作業です。今回も下地と役物がうまく取付けられていたので、取り立てて大きな問題なく張り終えることが出来ました。
隙間にシーリングを入れて施工を完了させ足場を解体すると、縦に延びる生地繊維がまるで左官作業で意匠付けした漆喰のような繊細で美しい外壁がそこにありました。
昔ながらの稲倉が、もとから持っていた和のイメージを損なうことなく、
新しく生まれ変わりました。
施主様からも工事の出来栄えにご満足いただけたようで一安心です。
SI様、このたびは工事をさせていただき、ありがとうございました!