はじめに
私たちは建築外装工事を主な業としていて、具体的な工事対象には建物の屋根も含まれています。
日々の仕事をする中で、必然的に屋根の上に上がる頻度が高くなるのですが、そこで目にする風景というのは中々どうして捨てたものではないです。
そこで今回は、酒田市で屋根の上からの景色が良い地域ベスト5を写真と共に、独断と偏見満載で紹介してみようと思います。
なお、これはあくまで屋根の上から見た景色についてのランキングであり、地上で生活する上では全くと言ってよいほど意味のない情報ではあることは承知しておりますし、需要が見込めないことも十分理解しています。
そこのところをご承知おきいただいた上で、酒田市の景色にはこんな側面もあるんだな…という感じで温かく見守っていただければ嬉しいです。
酒田市屋根の上の景色ベスト5
第5位: 城輪(きのわ)
ランキング一発目から、かなりマニアックな地域の紹介です。この城輪という地域名について見聞きしたことがある方は、酒田市民でもかなり少数派な気がします。
しかし、下記の通り、城輪のあたり一帯が古代城柵があった地域として国の史跡に数えられているくらい、一部の歴史・城マニアにとっては有名な地域だったりします。
城輪柵（きのわのき/きのわのさく）は、現在の山形県酒田市城輪にあった日本の古代城柵。国の史跡に指定されている（指定名称は「城輪柵跡」）。奈良時代末期に造営された出羽国国府所在地の有力な候補となっている（これ以前の所在、歴史は出羽柵を参照）。保存整備事業により、政庁南門、東門、築地塀の一部が復元されている。
出典：wikipedia
その歴史的価値もそうですが、城輪の一番の魅力はなんといっても屋根の上からの景色です。
まず第一に、酒田市のシンボルである鳥海山との位置関係が最高です。
酒田市の街中からだと距離があり、逆に遊佐町の街中からだと近すぎて圧迫感のある鳥海山ですが、城輪からだと大きすぎず小さすぎない、丁度よい背格好になります。
また、鳥海山との間を遮る人口密集地帯が存在しないため、山のありのままの姿を目に焼き付けるのに塩梅がよいことも付け加えておきます。
山形県酒田市城輪の屋根の上から
第二に、屋根の上から周囲を見渡した時の『おもひでぽろぽろ』感がすごいです。
季節は夏が最高で、青田と青空が気持ちよく折り重なり、その間を山から引っ張られるように棚引く雲が遠くまで伸びた中に身を置くと、仕事をしているのに夏休みの雰囲気が楽しめることうけあいです。
山形県酒田市城輪の屋根の上からその2
第4位: こがね町(こがねちょう)
こがね町は酒田市街とその周囲に広がる田園地帯の境目に位置する町です。
したがって、こがね町にある建物の屋根に上ると、街と田んぼの境目を明瞭な線として眼中に納めることが出来ます。
山形県酒田市こがね町の屋根の上から
こがね町のように、酒田市街地と田園の境に位置する町は他にもいくつかあるのですが、近代的な町と大きく広がる田園の境目が一番遠くまでかつ一番広く見渡せるのはこがね町だと思います。
山形県酒田市こがね町の屋根の上からその2
宅地開発のため境界線が年々田んぼ側へと押し広げられており、毎年少しづつ屋根の上から見た風景が変わっていきます。そのため、リアルタイムな街の拡大の躍動感と、田園の普遍性や涼やかさがセットで楽しめるお得感もウリの一つです。
山形県酒田市こがね町の屋根の上からその3
第3位: 日吉町(ひよしちょう)
ご存じの方も多いと思いますが敢えて説明すると、日吉町は酒田市の中心市街地の一画であり、商店やデパートなどの小売商業施設や居酒屋などの飲食施設が多く立ち並ぶ区域です。
酒田市では珍しく3階建て以上の建物が多く立ち並ぶエリアであり、これは車社会になる以前、多くの小売店が集まる商店街の徒歩圏内に居を構えたいと願う人が多く、日吉町の地価が高騰していたことが背景にあります。
また、戦後の山形県で最悪の被害をもたらしたとされている大火事『酒田大火』後の防火対策指針を踏まえ、商店街周辺の建物のほとんどがモルタル造りとなっていることもエリアの特徴の一つと言えます。
山形県酒田市日吉町の屋根の上から
屋根の上から見渡すと、『ALWAYS 三丁目の夕日』を彷彿とさせるような、まさに日本の古き良き商店街といった光景が広がります。
周囲にある背の高い建物のモルタル外壁が太陽光を反射してぬらりと光る様や、その外壁のクラック、水染みなどが、計画的に整えられた街並みと合わさって、味わい深い雰囲気を醸し出します。
山形県酒田市日吉町の屋根の上からその2
朝方や夕方など、日の低い時間帯は、その味わい深さに拍車がかかり、時間の感覚を忘れてしまいそうになるぐらい昭和の匂いが濃い世界を体験することが出来ます。
山形県酒田市日吉町の屋根の上からその3
第2位: 北港(きたこう)
酒田北港は古くからアジア大陸と東北をつなぐ玄関のような役割を果たしてきた日本海側有数の港です。
近年、国際貨物の貨物量が順調に増加していることや、寄港する大型クルーズ船の数が増えていることから、酒田市の今後の発展における生命線と認識されつつあります。
酒田市北港の屋根の上から
屋根の上から見た北港の景色は、青の主張が非常に強いという特徴があります。
特に雲の少ない晴れの日は、海の青さと空の青さ、そして遠くに見える鳥海山の青さが折り重なることで青一色の光景が目の前に広がり、吸い込まれそうな感覚さえ覚えます。
山形県酒田市北港の屋根の上からその2
また、北港周辺は風が強いため、まとまった大きさの雲がぽっかりと一つ浮かんでいたかと思えば、次の瞬間にはそれが消え、代わりに薄く伸びた白髪のような雲が空を走っているといった風に、雲の表情がダイナミックかつスピーディーに変化します。
小一時間じっと見ていても全く飽きが来ません。
酒田市北港の屋根の上からその3
第1位: 光が丘(ひかりがおか)
屋根の上からの景色が良いエリアin酒田市、堂々のランキング1位は『酒田のビバリーヒルズ』光が丘です。
光が丘は、その名の通り小高い丘に面した街で、酒田市の他のエリアよりも標高が高いです。
ただでさえ他の地域よりも目線が一段高い光が丘なので、そこにある建物の屋根に上がると美しい酒田の街をどこよりも遠くまで見渡すことが出来ます。
また、光が丘の屋根の上からみる景色は単純に美しいというだけはなく、酒田市民の好奇心をくすぐる魅力を併せ持っています。
遠くまで見渡す限り市街地が広がり、小さな地方都市だと思っていた酒田市が意外に広く大きいことに感動を覚えると共に、「あの辺りには行ったことが無い」「あそこは何だろう」など意外と知らない場所があることに驚きを感じます。
山形県酒田市光が丘の屋根の上から
一口で二度おいしい、そんなお得感も光が丘の屋根の上の景色の魅力の一つです。
山形県酒田市光が丘の屋根の上からその2
一方で、光が丘の西側には海があるので、そちらに目をやれば、青い海を切り取るようにそこにある浜辺や、その近隣の住宅街の光景を遠目に楽しむことが出来ます。
山形県酒田市光が丘の屋根の上からその3
他にもあるよ屋根上の景色の良い町
今回惜しくもランキング入りを逃した街をほんの少しだけご紹介します。
次点: みずほ
みずほは、酒田市の中ではいわゆる新興住宅街の一つに数えられる区域です。
学校、大型スーパー、本屋やホームセンターが近く、そしてなによりスタバがあり、こと住みやすさという点においては酒田随一と言えます。
酒田市みずほの屋根の上から
比較的背の低い建物が多く、屋根の上にあがると他の建物の多種多様な屋根が見れて面白いです。
山形県酒田市みずほの屋根の上からその2
次点2: 東大町(ひがしおおまち)
東大町は、一昔前の新興住宅街です。
みずほ同様、近くに背の高い建物が無いため、屋根に上がると鳥海山をはじめ遠くの山などが美しく見えます。
山形県酒田市東大町の屋根の上から
みずほとの違いは、すこし古風なな住宅周りに多いことです。眼前に広がる光景もどこか少し懐かしい雰囲気を持っています。
山形県酒田市東大町の屋根の上からその2
次点3: 四ツ興野(よつごや)
四ツ興野は、新興住宅街かつ昔ながらの集落という相反したスタイルの共存する面白い区域です。
酒田の市街地の中では、海から最も遠い区域の一つで、かつ周辺に背の高い建物がほぼ皆無なため、夕日が地平線の彼方へ消え行くギリギリまであたり一帯に差し込みます。
山形県酒田市四ツ興野の屋根の上から
屋根の上から眺める、茜色に染まった四ツ興野の風景は、息をのむほど綺麗です。
山形県酒田市四ツ興野の屋根の上からその2
さいごに
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屋根の上からの景色がもっと見たい方はinstagramにたくさん投稿しているのでぜひご覧ください。
外部リンク
